パーソナルデータの利活用について③

パーソナルデータの利活用について③

平素より菱電商事をご愛顧いただきありがとうございます。菱電商事新事業推進室で、エンジニアをさせて頂いております竹内と申します。

今回は、セキュリティ技術の紹介として、パーソナルデータの利活用について、3回に分けてご紹介したいと思います。

3-1 個人をエンパワーするSociety5.0

Society 5.0とは、サイバー(仮想)空間とフィジカル(現実)空間を高度に融合させることによって、経済の発展と社会的課題の解決を図る人間中心の社会です(内閣府)。「人間中心」であるためにはパーソナルデータが安全・公正・効果的に活用される必要があり、それに最も適したツールがPLRと考えられます。

3-2 すでに始まっているパーソナルデータの利活用


1.スコアリング
2019年頃から本格的に稼働を始めた信用スコアサービスです。個人向け融資に紐付いたLINEスコア(LINE)や、みずほ銀行系のJ.Scoreなどがそれぞれに特徴のあるサービスを展開しています。スコアがポイント還元率に反映されたりするのは歓迎ですが、スコアが低いと病院で後回しにされる、航空券が買えない、などのデメリットは願い下げですね。


2.健診割引特約
「健康診断書を提出するだけで保険料が割引になる保険」を売り文句に多くの生命保険会社がサービスを開始。
まずはじめに第一生命保険が2018年3月に「健診割」を導入し、その後、他の生命保険も続きました。その他、健康増進活動の促進を目的としたスマートフォンやウェアラブル端末で歩数やバイタルなどのデータから還付金を支払うサービスもあります。健康は私たちにとって最も身近な関心事ですから、積極的に利用したいですね。


3.情報銀行
情報銀行とは「行動履歴や購買履歴を含む個人の電子データを本人から預託されて一元管理し、他の事業者とのマッチングや匿名化したうえでの情報提供を行なう仕組み」です。わかり易くいうと、個人が現金を銀行に預託するように、情報を預託し運用を委ねる相手が情報「銀行」です。
国内では2019年に日本IT団体連盟による「情報銀行」の認定制度第一号として三井住友銀行とフェリカポケットマーケッティングのサービスが認定されました。その他にも、大日本印刷やマイデータ・インテリジェンス(電通系)、中部電力など様々な業種から情報銀行サービスへの参入が発表されています。

3-3 PLRはブロックチェーンを補完する

PLRが分散型PDSであることは2章で触れましたが、分散型システムと言えばブロックチェーンがしばしば話題になります。
今回は、ブロックチェーンの特徴とPLRとの関係についてご紹介します。

ブロックチェーンの最大の特徴は、データの改ざん耐性が高い点と、特定の1つの運営事業者ではなく複数の運営事業者からなるネットワークによってシステムの信頼性を担保している点にあります。一方で、処理速度を担保するため、ブロックに書き込めるデータのサイズが限定される点、及び一度記録された情報の削除、変更はできない点をもって、都度変化するパーソナルデータをブロックチェーンネットワークの中に保管する事は現実的ではないと考えます。
一例として、PLRで管理するパーソナルデータから、関連する小さなデータ(パーソナルデータのハッシュ値など)をブロックチェーンに記録するなどが考えられます。パーソナルデータの利活用という点で、ブロックチェーンはPLRが連携すべき重要なアプリケーションの一つとなります。

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